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男性の「育児休業取得」について聞いてみました!更新日 2024年11月7日


かつては女性が取得するイメージが強かった育児休業。
「イクメン」という言葉は、もはや流行語ではなくなり、男性も育児休業を積極的に取得し、我が子の育児を行うのが当たり前の世の中になっています。TBSグロウディアでも実際に育児休業を活用されている男性社員に休業中でのあれこれについて、聞いてみました!
※育児休業は以後、育休


マネージャー
窪田 大樹さん
Hiroki Kubota
ショッピング事業本部
ライセンスビジネスセンター
リテール事業部
エンジニア
傳田 佳久さん
Kaku Denda
IT事業本部
システムマネジメント部




MD(マーチャンダイザー)
桑名 航さん
Wataru Kuwana
ショッピング事業本部
商品開発部
育児休業を取得しようと思ったきっかけを教えてください!!
窪田さん:
育休を取得したのは、3人目の子どものときで、「取得しよう」というよりも「取得せざるを得ない状況」でした。
長女、次女のときは妻の実家、長崎への里帰り出産で乗り切ったものの、三女のときは家庭の事情で里帰り出産が叶わず、当時、4歳と2歳だった長女と次女のお世話をしながら赤ちゃんを迎えなければなりませんでした。
当時、過去に男性で育休を取得した実績がなく、(TBSグロウディア合併前の旧会社では)制度すらもなかったものの有難いことに周囲の理解もあり、有給休暇を消化する形で育休を取得することができました。
EC事業部でリーダー的な仕事をしていたので、半年前から育休を取得するための準備をしました。
具体的にどのように準備しましたか?
窪田さん:
予定日が決まってからは、育休をとるために、その期間に重要案件を入れない等、調整を始めました。
3か月前くらいから、社内外含め、なるべく早く周りの人に話したこと。これがとても重要だったと思います。
その期間に自分がいなくても仕事がスムーズに回るように、期間中も進めなくてはいけないことは後輩に権限移譲したり、そうでもないものは、完全にその期間できないと宣言したり。ということでしょうか。
桑名さん:
自分の場合は、世の中の流れや、これまでショッピング事業本部の同僚や、先輩方が育休取得されているのを目にしていて、自身でも積極的に育休を取りたいと思っていました。妻が里帰り出産のため、地元で1か月過ごしたあと、妻と赤ちゃんを自宅に迎えるタイミングの2023年1月に1か月、育休を取ることにしました。周りも育休取得に対しての理解があり、スムーズに休みをいただくことができました。
傳田さん
私の場合、育休は2人目の長男の出産時に取得しました。
長女の出産のときは最初の緊急事態宣言中で、テレワークで家にいることが多く、育休を取得しようという発想がなかったのですが、実は私が2022年4月に病気で倒れて、その際に自分が2か月入院したんです。その直後に妻の妊娠が分かり、妻に迷惑をかけたなという思いと、感謝の気持ちから育休を取得しようと思いました。
半年前から周囲に伝えて準備をしていましたが、育休期間が近づくにつれて、所属部署で(異動などで)人が抜けたり、本当に取得できるのか?と不安に思うこともありました。
育休期間中 ~不安に思ったことや育児あれこれ~
窪田さん:
仕事では、自分がやっていたことややりかけたこと、やろうと思っていたことが上手く回るかなという心配がありました。
家庭では、自分が妻の代わりができるのかな、ということです。
妻からは、1人目の時の出産後ダメージの経験から、僕の育休期間中は家事をやらないからね、と言われていたこともあり、1人で4歳と2歳の子どもの世話をしながら家事をこなすのは不安でした。
料理や洗濯は好きですし、普段からもやっていましたが、毎日となるとまた違うので。


育休中、会社のメールを見たりしていましたか? 連絡は来ていましたか?
窪田さん:
初めは気になっていましたが、徐々に連絡は減りました。
実際に取得してみると、正直、仕事の不安や家事の大変さなどよりも、楽しさの方が勝りました。
街中でママ同士が話している情報交換にはものすごい意味があるんですよ。
主婦(夫)にとってはお天気の情報が最重要情報だったりして。
どういうことかというと、雨が降るから今のうちに買い物にいって、洗濯を済ませておいて、とか。
育休に入る前は、時間が余ったらドラマを見ようかな、というようなイメージでいたのですが、自分はそこまで全く到達できませんでした。
逆に、それが出来ている人はすごいスキルの持ち主だと思います!
桑名さん:
自分は、早い段階から人事労政部の担当者から、育休取得についての詳細説明を受けて準備をしていました。話しを聞き、いくつか選択肢がある中で、期間は1か月と決めていたこともあり、有給休暇を取得する形で育児休業とすることにしました。育休が終わってからも終日テレワークや、午前中は自宅でテレワーク、午後は休んで家事・育児したりなど、フレキシブルに動けたので、仕事に戻ってもすぐに対応ができたように思います。


仕事脳から主夫脳になる、というようなことはありましたか?
傳田さん
育休を取得したのは2人目のときだったので良い意味で力は抜けていたと思います。
バウンサーに乗せて哺乳瓶でミルクをあげたり・・
赤ちゃんにミルクをあげたからもう大丈夫だろう、と思ってホッとしていたら、泣き声が聞こえて・・・。何かと思ったら長女が哺乳瓶を奪っていました(笑)
育休前は妻が子どものことを怒ることについて、「そんなに怒らなくても・・」と思っていたのですが怒ってしまう意味が分かりました。
皆さんはどうしていますか?
窪田さん
私も怒りたくなることはあるのですが、妻からは何も感じないスイッチを入れろと言われて、それを実践しています。
一同
すごい!!立派です。
育休を取ってみて気付きや、自身の変化は?
桑名さん:
自分は社会人歴14年目で、育休が初めての長期休暇になりました。生後間もない赤ちゃんとの向き合いや家事はあるものの、一旦、職場と仕事から離れたことで、改めて自身のキャリアのことなど考えられる時間となり、振り返るといろいろが新鮮で貴重だったように思います。
それに加えて、育休中は昼間に自宅で家事・育児をして時間を過ごすことで、主婦(夫)の方の視点や時間のサイクルなど身を持って体験・体感したことでショッピング事業の商品開発(MD/マーチャンダイザー)担当として主婦(夫)の方のニーズを少し理解でき、仕事にも活きたと思っています。


それに、1人目の子どもで、夫婦2人で子どもを見ていたこともあり、少し余裕があったように思います。夫婦の会話も増えましたし、楽しみながら、いい時間が過ごせたように思います。
復職後は、定時の17時半で帰れるようにメリハリをつけて、以前よりも効率を重視して働くようになりました。
テレワークのときなどは、定時より早めに業務を開始し、始業と終業時間をズラすことも出来るなど、(※正式な制度としてはありませんが)フレックスのような働き方も可能なので、助かっています。
テレワークも含めた働き方の選択肢があり、フレキシブルに働けるという安心感はあります。
育休取得後の心境の変化や、復職後に大変だったことなどはありますか?
窪田さん:
そうですね。
「育休を取得したい」と思ったときに育休を取得できる会社であって欲しいと思います。
周りも含めていいよ、と言ってくれる環境であって欲しい。
傳田さん:
ちょうど育休取得のタイミングで、部署で(異動などで)人員が不足気味だったこともあり、育休が取れるか分からなかったような状況だったので、復職したときには歓迎してくれました。
私は、家事・育児が大変過ぎて(笑)、早く仕事に戻りたいと思っていましたね(笑)
窪田さん:
長いようで、意外と早く終わっちゃうな、という感じでした。
もっと時間があれば、もっと家事ができるようになるのに、という感覚も。
一方、早く仕事に復帰し、妻に内緒で帰りに一杯飲みたい、というのもありました(笑)。
いざ戻ってみて、仕事は何も支障がなかったということで、嬉しさも寂しさもありましたね。
通常の業務を他の人が担ってくれるようになり、逆に、これまでやりたかったけど、取り組めていなかったことなどにも取り組めるようになりました。
育休期間が終わってもそこで育児が終わった、というわけではありません。
それでも育休を取ることは仕事にもプラスに作用したな、という感覚があります。
育休を取得したことによる家族の関係性の変化はありますか?
傳田さん:
妻からは家にいるのが当たり前になっていたので出社することに関してあからさまにガッカリされます(笑)
子どもたちからは周りの育休していないパパに比べたら懐かれていると思います。
家事に慣れたこともあり多少戦力にはなれるようになったかな・・と思います。
窪田さん:
ずっと子どもたちと長い時間を過ごす大変さを体験したことで、私から妻へのリスペクトが深くなった、かな。
上の子2人と、ずっと一緒に過ごしたので、子どもたちとの関係がそれまでよりも格段に良くなったし。
妻からは、やればできることが分かり、育休後、家事を頼まれることが多くなった。


育休のススメ!
傳田さん:
機会がある方は、ぜひ、取得した方が良いと思います。
かわいいときにべったり一緒にいられる特別な時間。
今のこの時代、結婚をして子どもを作る、ということだけが選択肢ではありませんが、もしそういう機会があったら利用した方が良いと思います!
桑名さん:
間違いなく育休はとった方がいいです!赤ちゃんの時期なんてあっという間です。 幼児は成長が著しく、3日間出張で会えないときには、帰ってきたら顔つきが変わってるなんてこともあります。
先輩方によく言われてましたが、本当に一瞬で過ぎて行ってしまいます。赤ちゃんのお世話で眠れなかったり、理不尽なこともいっぱいありますが、それらも全てかけがえのない「思い出」に変わって、この「思い出」は一生頑張っていけるほどの何かが詰まっているように思います。
窪田さん:
自分の子どもが産まれたら、100%全員取得した方がいいと思う。
今までになかった角度からの視点で、新しい気付きもあると思います。
周りの人は少し大変になってしまうと思うがお互い様。
仕事は誰かが代わりをできますが、自分の子どもとの関わりは、自分しかできないので堂々と育休を取るべきだと思います。
今回の座談会を通じて、男性の育児休業は単なる「休暇」ではなく、家族と深く関わり、自身が成長する貴重な機会でもあることが分かりました。参加した3人の社員は、それぞれ異なる背景やキャリアを持ちながらも、育児休業を取得したことで得た学びや気づきを共有してくれました。家事・育児に主体的に参加することで家庭内の役割分担が見直され、パートナーだけでなく子どもとの関係がより深まったという声や、子どもの成長に直接関われる喜びを感じたというエピソードは、育児休業がもたらす価値を実感させてくれるものでした。
合併前の制度が整っていない時代・時期に育児休業を取得した社員の経験や、「自分の子どもにとって父親は自分だけ」の言葉、「育児に積極的に関わることで、働き方や人生の選択肢が広がる」という考え方から、家庭の中だけでなく、業務や社員どうしの関係にも影響を与えるものだと感じました。また、育児休業の取得がキャリアの停滞を起こすのではなく、むしろ仕事の効率や質の向上、価値観の変化をもたらし、(育休取得前とは性格の異なる)成長につながることを実感したというエピソードも印象的でした。
当社は、男性の育児休業取得を積極的に支援し、働き方の多様化や社員の成長を促進する環境づくりを進めていきます。
参考情報
- TBSグロウディア 一般事業主行動計画
- TBSグロウディアの出産・育児関係の制度について(女性の場合)(2024/05/23)
- TBSグロウディアの出産・育児関係の制度について(男性の場合)(2024/05/23)